Shige's review

ケチな人間の製品レビューブログです。

LINE6マルチエフェクター M9 使用レビュー 良かった点、悪かった点、オススメできる人

LINE6 M9を購入して3年ほど経ちました。先日HX EFFECTSを購入したので、交換と言うことで、もう使うことはないと思いますが、これまで使ってきた感想、良かった点と悪かった点を述べていきたいと思います。

 

⚪︎良かった点1:マルチエフェクターなのにコンパクトエフェクターの様に操作できる

 このM9はこれまでいくつか使ってきたマルチエフェクターの中で操作が一番分かり易かったと思います。ほとんどコンパクトエフェクターのような感じでエフェクターを設定できます。しかもオートセーブなので、わざわざ保存ボタンを押さなくてもいいという。他のマルチを使っていて、セーブせずに他の音に移動して、今いじっていた音の設定がパーになってしまったことが幾度となく繰り返されてしまうのですが、このM9はオートセーブなので、その心配は完全にありませんでした。これには感動で、本当にこれ、マルチなの?と思うくらいコンパクトエフェクターの様な感じでした。ちなみに一応マニュアルセーブにもできます。

 

⚪︎良かった点2:フットスイッチ縦方向はエフェクター切替なのが絶妙

 M9のエフェクターのフットスイッチは全部で6つで、横方向に3つに、縦方向に2つです。縦並びの2つのフットスイッチは同時には使用できません。例えば上段がオンの時に下段のスイッチを押すと、上段のエフェクターはオフになり、下段のエフェクターに切替ります。この組み合わせが横に3つ並んでるという仕組みになっています。ちなみにデフォルトだと左から右の順番でエフェクターがかかりますが、設定で右から左に変更できます。自分は右から左の流れに変更しました。

 何にせよ縦方向はエフェクターが切替わることを利用すれば、いちいちこのエフェクターをオフにしてからあのエフェクターをオンにするという作業をしなくて済みます。なので歪を縦に揃えて切り替える様にしたり、ディレイを設定違いのを用意して切り替えたりということが簡単にできます。

 

⚪︎良かった点3;音抜けが良い、バッファーが気にならない

 マルチエフェクターについて回るのがバッファーというもので、どうも音抜けが悪くなったり、音に変なクセみたいなのが付いたりするのですが、個人的にこのM9に関してはそれが気になりませんでした。多分各エフェクターの設定でしか音量設定ができないというのが大きい様な気がします。他のマルチエフェクターは全体のアウトプットの音量や音質を設定しますが、このM9にはそれがありません。これも使いやすいと思いました。

 

次から悪かった点です。

×悪かった点1:選べるエフェクト数が少ない

 完全に個人的な意見で、これは個人差があるでしょうけど、自分はコーラスエフェクターをもう2つほどあったら良かったのにと思いました。好きな音がなかっただけかもですが。新しく買ったHX EFFECTSは今の所ですが、その点に不満はありません。

 

×悪かった点2:複雑なエフェクターの切替ができない

 良かった点で縦方向のエフェクターで切替できるのが良いと紹介したものの、単純に2つのエフェクターの切替なら問題ないのですが、どうしても2つのエフェクターを同時に入替えたかったり、追加したかったりしたりすると、スイッチを同時に押したいという状況になって、切替が難しくなります。運が悪いと、同時に押したらチューナーが立ち上がるとか、モードが切替わる配置があったりするので、その点も含めて考えなくてないけません。これが一番不満で、買い替えをしました。また後日詳細を紹介できればと思います。

 

×悪かった点3:保存できる音の数が24個と少ない

 前述の悪かった点2には一応対応策があって、モードを切替えると、6つのフットスイッチを全部違う音を割り振ることができます。ただ、そのモードを使うと、オーバードライブ一つ使うだけでも、一つの音(シーン)の設定になり、それにディレイを加えたいだけでも、違う音(シーン)の設定としなくてはいけません。しかもその音の設定できる数が24個。複雑な曲だと4曲分しか入れられないことになります。これも少なくて不便だと思いました。

 

×悪かった点4:同時に使用できるエフェクターが3つまでなのが少ない

 前述しましたが、M9は同時にかけられるエフェクターの数が3つまでです。4つ以上かけることはほとんどないですが、かけたいこともたまに出てくるので、一応リバーブを買い足したりしてどうにか対応してましたが、結果的には買い替えとなりました。

 

×悪かった点5:エフェクターの入換ができない

 例えば左端のフットスイッチのエフェクターを右のフットスイッチに移動したいということが出てきた時に、このM9にはコピーすることしかできません。右のフットスイッチに設定してたエフェクターは当然上書きされて消えてしまいます。まあ基本的に操作が簡単なので、また設定し直せばいいのですが、やっぱりちょっと面倒です。その点HX EFFECTSは簡単に入換できるのでありがたいです。

 

・こんな人にオススメ

 以上のことを踏まえると、オススメできる人はあまり複雑なエフェクターの切替をしない人、使う音の種類が少ない人、マルチエフェクターが苦手な人です。もう生産中止で中古しかなく、値段もそんなに高くないので、初めてマルチエフェクターを使う人にも良いと思います。

 

・まとめ

 最近買い替えただけあって、結構不満の多い結果となってしまいましたが、プロミュージシャンも使っているという話も聞きますし、環境が合えば使えるマルチだと思います。